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特定継続的役務提供

特定継続的役務提供とは、エステや学習塾など一般消費者に対して継続的なサービスを提供する金額5万円以上の契約について、事業者にクーリング・オフなどに応じる義務を課す、特定商取引法の規制です

企業側が守らなければならない重要なルールにていて説明します。

1.契約後8日間はクーリングオフに応じる。

つまり契約後8日間は契約の取り消しに応じなければなりません。受けとっている代金や関連する商品の代金も返還する必要があります。

2.契約後8日間を過ぎても解約に応じる。

クーリング期間を過ぎても契約の解約に応じなければなりません。中途解約ができるということです。中途解約の申し出があった場合、すでに提供した分の料金や解約料を請求することができます。この場合、解約料も上限がサービス提供前とサービス提供後で上限が定められています。

たとえば、エステの場合、解約料の上限は、サービス提供前は2万円、サービス提供後は5万円もしくは契約残額の10%のいずれか低い金額となっています。また、サービスを提供していない分の料金は返還する必要もあります。

3.「概要書面」、「契約書面」の交付義務

特定継続的役務提供のサービスを提供するためには、契約の締結前に「概要書面」を消費者に交付し、契約の締結後に「契約書面」を消費者に交付することが企業に義務付けられています。

概要書面、契約書面の記載すべき事項が規定されています。

記載事項は以下のとおりです。

事業者の氏名(名称)、住所、電話番号、法人ならば代表者の氏名

・役務の内容

・購入が必要な商品がある場合にはその商品名、種類、数量

・役務の対価そのほか支払わなければならない金銭の概算額

・上記の金銭の支払い時期、方法

・役務の提供期間

・クーリング・オフに関する事項

・中途解約に関する事項

・割賦販売法に基づく抗弁権の接続に関する事項

・前受金の保全に関する事項

・特約があるときには、その内容

上記は概要書面の記載事項ですが、

契約書面には

・契約を担当した者の氏名

・契約年月日 を追加する必要があります。

 

特定商取引法の規制を守らなかった場合、営業停止命令や業務禁止命令の対象となります。

また、刑罰の対象となる場合があります。例えば、概要書面、契約書面を渡さなかった場合、100万円以下の罰金が科されます。

 

企業側としては、最低限のルールではなく、保守的に対応した方がよいのではないかと思います。